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村上春樹の世界的ベストセラー「ノルウェイの森」映画化

日本での累計発行部数870万部を誇る村上春樹の大ベストセラー小説「ノルウェイの森」が、映画化されることになりました。フランスのトラン・アン・ユンが監督をつとめ、2009年2月の公開を目指します。

ノルウェイの森が、1987年の初版から21年の時を経て、映画化することになりましたが、村上春樹のファンとしては複雑な気持ちです。

確かに映画は見てみたいですが、登場人物には読み手個人個人の思い入れがあり、人物像があり、イメージがあります。それを実写化することにより、壊されてしまうのです。そう考えると、ちょっと寂しい気もします。

ノルウェイの森の人気は日本だけにとどまらず、世界36の言語で翻訳出版され世界的ベストセラーになっています。熱烈なファンの1人が、1995年に『シクロ』でヴェネチア国際映画祭の金獅子賞(グランプリ)を獲得しました。その監督がユン監督でした。

フランス語版を読み、「青春の満たされない渇望、過激な主張、死の選択、大人に向かう道程など、だれもがたどる人生の経験を描いた作品」と心酔し、日本人俳優による日本での映画化を思い立ったそうです。果たして彼が持っている作品のイメージはどのようなキャスティングをするのでしょうか。

 「自分にとっても特別な作品であり、映像化は無条件でOKというわけにはいかない」と語っていた村上春樹でしたが、ユン監督の作品が好きだったこともあり実現となりました。

ユン監督は、「原作は力強く繊細であり、激しさと優雅さが混とんとしていて、官能的かつ詩情にあふれている。つまり、映画化するための数多くの幅広い題材を内包しているのです。この作品を映画化したいと直感したことが、原作の素晴らしさと豊かさの正当な評価につながると信じています」と意欲を見せています。その通りの素晴らしい作品に仕上がることを期待しています。

過去ページで紹介したノルウェイの森
by set_them_free | 2008-07-31 08:09 |